vol.6 《足関節・足部その2》ケガ・故障のメカニズムを知ろう
リトルリーガーのみなさんこんにちは。今回は、足関節(足首)と足部(足)に発生するケガのメカニズムについて勉強します。
【足のチェックポイント】
ケガの発生メカニズムを勉強する前に、自分の足がどういう特徴をもっているのか確認をしましよう。足のかたちや骨のならび方のことを、専門的には「アライメント」といいます。そして、運動時のアライメントをダイナミック・アライメントといい、止まっている時のアーフイメントをスタティック・アライメントといいます。
はじめにスタティツク・アライメントを確認しましよう。最初に足アーチ(いわゆる“土ふまず”)を足の内側から見てください。土ふまずが低い場合は扁平足(へんペいそく、図1a)といい、反対に土ふまずが高い場合はハイアーチ( 図1b)といいます。そして、肩平足が原因で、いろいろな部分に痛みが発生することがあります。くわしくは、ケガの発生メカニズムのところで説明します。
次に、足の親指と小指を見てみましょう。親指が人差し指のほうへ曲がっている場合を外反母趾(がいはんぼし、図1c)といい、小指が薬指のほうへ曲がっている場合を内反小趾(ないはんしょうし、図1d)といいます。図1eのレッグ・ヒールアライメントは、アキレス腱とかかととのつくる角度から傾きの程度をみます。かかとを後方から見て内側に傾いているものを外反(がいはん)、外側に傾いているものを内反(ないはん)といい、かかとの外反と扁平足、かかとの内反とハイアーチは深く関係しています。
ダイナミック・アライメントも確認しましょう。運動時にひざが内に入り、つま先が外に向いた状態をニーイン&卜−アウト(図2a)といいます。逆にひざが外に向いて、つま先が内に向いた状態をニーアウト&トーイン(図2b)といいます。ケガとの関係について簡単に説明しますと、ニーイン&トーアウトの選手では、すねの内側が痛くなるシンスプリントや足の内側が痛くなる有痛性外脛骨障害(ゆうつうせいがいけいこつしょうがい)などが、ニーアウト&トーインの選手では、足関節内反捻挫(いわゆる「足首のねんざ」)などが発生しやすくなります。
【ケガの発生メカニズム】
1.扁平足障害
扁平足とは、土ふまずが低い足のことをいいます。土ふまずが低くなる原因は、みなさんくらいの年齢の選手ですと、土ふまずをささえる靭帯(じんたい)がゆるい場合や筋力が弱い場合が考えられます。扁平足が、足やすねの痛みの原因になっている場合を扁平足障害といい、肩平足が原因で発生しやすいケガとして、このあと説明しますシンスプリントや有痛性外脛骨障害、外反母趾などがあります。
2.シンスプリント(図3)
シンスプリントとは、ランニングやジャンプのくりかえしによって、すねの内側に痛みが発生するケガのことをいいます。ランニングやジャンプ動作によって、すねの内側に刺激が加わり、さらに筋肉の引っぱりによる刺激が同じ部分にくりかえし加わって痛みが発生するメカニズムが考えられます。そして、扁平足などのアライメントの不良や、二−イン&トーアウトのダイナミック・アライメントの場合は、土ふまずがより低くなり、筋肉の引っぱりによる刺激がより強くなるため、痛みが発生しやすくなってしまいます。
3.有痛性外腰骨障害(図4)
有痛性外脛骨は、足の内側で内くるぶしの前下方の部分が出っ張ってきて、その部分を押さえた時や歩行時、運動時に痛みが発生するものです。みなさんの年齢くらいから発生しやすい有痛性外脛骨のメカニズムは、運動時に痛みの部分に付いている筋肉の緊張が強まり、痛みの部分に強い引っ張りの刺激がくりかえし加わることにより痛みが発生すると考えられます。さらに、扁平足やダイナミック・アライメントが二−イン&トーアウトの場合は、土ふまずがより低くなり、筋肉の引っぱりがより強まるため、痛みが増してしまいます。また、シューズなどが当たり、外脛骨自体に直接刺激が加わり、痛みが発生する場合もあります。
4.踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう、図5)
踵骨骨端癌は、10歳ぐらいの選手のかかとに痛みが発生するもので、シーバー病ともいわれています。多くは運動をしていないときは痛みがほとんどなく、運動時に痛みが発生します。最近、みなさんの年齢くらいの選手で多くみられるケガの一つです。ランニングやジャンプ動作によって、直接衝撃が加わったり、アキレス腱の引っ張りの刺激がくりかえし加わったりすることにより痛みが発生するのがメカニズムと考えられます。また、足首がかたい選手に多いといわれています。
5.足関節捻挫(図6)
足関節捻挫は、スポーツ活動時に発生する代表的なケガであり、内反捻挫(ないはんねんざ)と外反捻挫(がいはんねんざ)の大きく2つに分けられます。足関節捻挫のほとんどは、足関節(足首)の外側の靭帯をいためる内反捻挫です。内反捻挫が多いのは、構造の特徴などから、足首が内反しやすいからです。ストップ動作やジャンプ着地時などに内反を強制され、足首の外側の靭帯にストレスが加わり、足関節内反捻挫が発生します。スポーツ活動時のニーアウト&トーインのダイナミック・アライメントも足関節内反捻挫の発生に深く関係します。
また、捻挫を軽く考え、リハビリテーションが不十分となり、その後に後遺症(こういしょう)を残してしまい、満足のいくプレーができない選手が多くいます。たとえば、足首がかたくなったために十分に踏みこめず、二−イン&トーアウトのダイナミック・アライメントとなっている場合があります。これでは、別のケガが発生する可能性が高くなってしまいます。また、骨折(こっせつ)をしている場合もあるため、捻挫をしたら軽く考えずに、病院に行くようにしてください。
今回は、足関節(足首)と足部(足)に発生するケガのメカニズムについて説明しました。次回は、これらのケガに対する対処法(トレーニングやコンディショニング)などについて勉強していきます。みなさんが、ケガなく、満足のいくプレーができることを願っています。
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