>>バックナンバー

高橋純一
スポーツ・サイエンス修士
NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト

vol.5   下半身のストレッチ<2>

 列を作っての下半身のストレッチ、後半です。前号までと同様、【動】マークは「動的ストレッチ」、【静】マークは「静的ストレッチ」を表します。回数はすべて10回ずつ。それ以外は回数を指定します。

(5)かかとタッチ(Heel Touch) 【動】
 右膝を垂直に上げ、横に蹴るようにして右手でタッチ(写真[1][2][3])。次に左足、といった具合で10歩、進んでいきます。これが、股関節の内振動作になります。初めはフラフラするかもしれませんが、常に姿勢を保って、バランスをしっかりとった上でやりましょう。足を垂直に上げずにタッチしても効果がありませんので、写真[4]のようにならないよう、注意してください。

[1]
[2]
[3]
[4]

(6)股関節の外旋(Hip Opener) 【動】
 片足を垂直に上げ、ひざを外側にもっていくようにし、体の真横にきてから(写真[5])後ろに下ろします。次に逆の足で、トータル10歩。ももを上げながら、後ろに進みます。

[5]

(7)ふくらはぎのストレッチ(Calf Stretch) 【静】
 アキレス腱を伸ばす動作です。バランスを保ちながら片足ずつ絡めるようにし、かかとを地面に押し付けます(写真[6])。10秒ずつ(それをもう1セット行ってもよい〉。

[6]

(8)股関節の外旋・応用編(Mix-up Touch) 【動】
 それぞれの手で、反対の足のかかとにタッチします。前でタッチを左右(写真[7][8])、後ろでタッチを左右(写真[9][10])。これを1セットとし、5回繰り返しながら前に進んでいきます。初めはゆっくりで、徐々に速くしていくとよいでしょう。

[7]
[8]
[9]
[10]

(9)後ろ走り(Back Pedal) 【動】
 距離は塁間程度で、後ろ走り。腕もしっかり振り、大きな動作を意識します。

(10)ストライド(Stride)
 全力疾走の60〜70%くらいで走りましょう。距離は塁間程度。

★ここまでが、ベースとなるウォーミンク・アップです。これをただのウォーミング・アップに終わらせず、一つ一つの動作をゆっくり、確実に行うことで、ストレッチ効果のみならず、正しい体の動かし方が身につきます。そして、この後に5分程度の軽いコンディショニング・プログラムを採り入れることで、パフォーマンスの向上にも結びつくはずです。コンディショニング・プログラムは日によって目的を変え、アジリティー、ジャンプ系、スピード系、筋力アップ(腕立て、腹筋、背筋運動など)と変えてみるとよいでしょう。さまざまな要素をもった動きで体に刺激を与えます。決して選手を疲れさせるのではなく、体に刺激を与える、体の使い方を自分の体に覚えこませることが目的になります。ですから、それぞれのドリルの回数は1〜5本程度で十分です。一つの動きを継続することも大事ですが、それだけではなく、異なる運動のなかで、体に新しいものを採り入れることも必要だと思います。また、ゲーム的要素を加え、競争させてもよいかと思いますが、それによってケガをする可能性、危険性は出てきますので、十分に注意してください。

高橋純−(たかはし・じゅんいち) 1976年8月18日、神奈川県生まれ。日本体育大学卒。2000年米アラバマ州立南アラバマ大学に編入、01年同州ユナイテッドステイツ・スポーツアカデミー大学院に入学。スポーツコーチングを専攻し、スポーツ・サイエンス修士を取得した。02年、NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリストの資格を取得。03年、サンディエゴ・パドレス傘下の2A、モービル・ペアーズでストレングス&コンディショニング・コーチ。04年、パドレスで通訳兼コンディショニング補佐。05年より千葉ロッテ・コンディショニング担当。



[TOP]
Copyright (C) JAPAN LITTLE LEAGUE. All Rights Reserved.