親の負担の重い野球チームの特徴とは?

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記事の目次

お子さんを少年野球チームに入れようとする場合、“親としての負担”というのは避けて通れない課題です。

親御さんの負担の中で最も現実的な金銭面の負担については、「お金のかかる野球チームの特徴」の項でお話しましたので、ここではそれ以外の部分についてお話していきましょう。

まともなチームは親の負担が重い

私のチームは、どちらかと言えば「親の負担が重いチーム」にあてはまるかもしれません。

練習などほとんどやらない弱小チームであれば親の負担はかなり減りますが、そんなチームに入っても時間の無駄です。どうせやるなら“熱いチーム”でやりましょう。そして、その一員となるからには、ある程度の負担は仕方ないものとして、親も腹を決めて入団する必要があります

休日はないと思え

これは“負担”というより“心構え”に近いのですが、少年野球を始めたら、卒団するまでの間は子供も含めて一家全員、旅行には行けないと思ってください

私は保護者の立場から監督の立場まで、約12年少年野球に関わっていますが、基本的に正月休み以外は個人的な予定を入れられません。冠婚葬祭等でどうしても外せない用事がある場合は、他の保護者に送迎を頼んだり、他の指導者に練習を頼んで休みましたが、「家族で夏休みに旅行」なんて、夢のまた夢です。

近所のチームで、こんな実話がありました。
ある年の夏休み集中練習期間に「息子が風邪をこじらせたので練習を休ませてください。」と嘘をついて、4日間練習を休んだA君親子がいました。ところが“こじれた”風邪が治って練習に復帰したA君の腹と背中は、真っ黒に日焼けしていました。顔には日焼け止めクリームを塗りたくったのですが、腹と背中まで手が回らなかったようです。そして或る日の練習中、突然の土砂降りでユニフォームとアンダーシャツを脱がざるを得なくなり、キャプテンから異様に黒い腹と背中について問いただされたA君は、しぶしぶ4日間のハワイ家族旅行を自白しました。それ以来、彼に対するチームメートの信頼は喪失し、結局彼はチームを去っていきました。少年野球で“仲間に嘘をついて練習を休む”というのはある意味致命的で、悪気がないだけに余計“たちが悪い”とも言えます

こういった事例は、子供が旅行に行きたいというよりも、実は親が行きたい願望が強いことがほとんどで、子供はみんなと練習をしたいのに、ある意味親の犠牲になってしまったという笑えない例です。

保護者会は学校のPTAと同じ

小学校にはどこもPTA活動があり、半強制的に参加を強いられますが、大抵の少年野球チームにもそれと同様のものが存在します。

保護者会長副会長会計会計監査学年代表などがそれにあたります。
その他、校外委員や広報委員はいませんが、チームのHP更新担当グランド申し込み担当お茶当番の割り当て担当遠征時の配車担当などPTAにはない役職もあり、これらはどれも大変です。

保護者会長について

少年野球チームの保護者会長は、PTAの会長とは若干毛色が違います。保護者会の会長というよりも、各種行事について監督と調整する保護者の代表、と言ったほうが解り易いでしょう。

保護者会長は、チーム行事の具体的な開催場所や日程を決めます。大まかな年間スケジュールは最初からチームで決まっていますが、公式戦の日程や練習スケジュールを考慮しながら、実際に行事の場所と時間を決めていくのはかなり大変な作業です。

例えば保護者会長や役員の改選を行う“総会”は基本的に全保護者参加ですから、かなりのキャパシティがある会議室を押さえないといけないし、毎月のように行われる“XX大会決起集会”“YY大会優勝祝賀会”のような宴会関連は、指導者の予定を聞きながら調整する必要があります。ここでは、司会進行や席次決め、時には二次会の手配まで依頼されます。

このような監督・指導者との相談は一杯やりながら進めるが多いので、呑むことが好きな人が適任でしょう。

HP更新担当について

私のチームには専用HPがありません。部員集めに際してHPがあった方がよいことは百も承知なのですが、仮に作った場合のリスクを考えた末の判断です。

本務がIT関連という事もあり私が常々思っていることですが、チームHPを作るのであれば半永久的に更新作業の面倒を見てくれる専任担当者が必要で、しかもこまめに更新しなければ誰も見ないHPになってしまいます。一方、保護者がチームに属するのは長くて4~5年程度なので、その担当者の子供が卒団したらHP運営が全く立ち行かなくなってしまいます。「私が死ぬまで面倒を見る」という人が出てくるまで、私のチームでHPが立ち上がることはないでしょう。

もし貴方がHPを持つチームの更新担当を任されるのであれば、「卒団したら完全に手を引く」ことの確約を最低限取っておいた方がよいでしょう。私の知り合いで4年前に卒団したのに、まだ今もずるずると更新作業を押しつけられているSEがおりますので、くれぐれもご注意ください。

少年野球チームHPの一般的な立て付け

一般的なチームHPは大きく

  • チーム紹介
  • チーム日程
  • チーム成績
  • 練習試合の申し込み
  • 入部案内
  • 問い合わせ

が柱となっていますが、そのどれも更新が大変です。
“チーム紹介”は、チームの歴史や監督・指導者のプロフィール、顔写真などが掲載されています。監督はともかく指導者は出入りが多いので、その都度顔写真の撮影から画像のアップなどの更新作業を行うことになります。 

“チーム日程”は、毎週のように修正が入ります。雨で試合が中止(順延)になったことを考えればわかると思います。

“チーム成績”も厄介です。毎週何試合もこなす強豪チームは、全試合のイニング別得点に留まらず、個人成績も集計更新したりしているので、その作業量たるや想像を絶します。

“練習試合の申し込み”も、強豪チームには殺到します。監督と木目細かく連絡を取りながら、複数チームと調整するのは本当に大変です。また、強豪チームの練習試合は、1日2~3試合なんて当たり前だ、ということも忘れてはいけません。

“入部案内”は募集広告のようなものなので、年に一度更新すればよい程度かもしれませんが、それを見た保護者からの質問が“問い合わせ”に沢山来ます。中には監督に確認しなければならない質問もあるので、こちらもかなり大変です。

まとめ

“親の負担”と一言で言っても、その内容がさまざまであることがお解かりいただけたでしょうか?
息子の成績が良い時は楽しいチームの仕事も、絶不調の時は親子共々参ってしまいます。
但し、親がチームに関わり何がしかの仕事を黙々とこなす姿というものを、子供は必ず見ています
「お父さんがチームの為にあんなに頑張ってくれているのだから、僕も頑張ろう。」
そんな子供のひと言で、また無理をして頑張ってしまうのです。
これを“親バカ”とは言いません。
貴方も頑張ってみましょう。

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