外野返球(中継プレー)の練習方法

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打球が右中間を抜けた。これは明らかに“長打コース”だ。

ところが素早くボールに追いついたライトは、カットマンとして中継に入ったセカンドへ好返球。セカンドは間髪いれずサードへストライク送球して、バッターランナーは3塁でタッチアウト!

攻撃側に訪れた絶好のチャンスは潰れ、逆にゲームの流れは守備側チームへと移ってしまいました。

このような中継プレーの巧拙というのは、しばしばゲームの勝敗を決めるターニングポイントになります。

中継プレーについて

外野手と内野手の連係である「中継プレー
外野手の間や頭を超えた打球は長打になる可能性が高いため、中継プレー(カットプレー)が必要になります。

中継プレーには、ホームで刺すものとサードで刺すものの2種類があります。サードで刺すケースとしては、

  • ランナーが暴走した場合
  • 思いのほか中継がうまくいった場合

の2種類がありますが、ディフェンスの考えとしては得点を阻止することがまずは大前提なので、タイミングが微妙な場合も含めて基本はホームに返球します

ホームで刺す中継プレーについて

ホームで刺す場合、基本的にカットに入る内野手は、外野手からホームベースへの直線上に入らなければいけません。

これには2つの理由があります。

  • ホームまで最短(最速)でボールを送球できる
  • 仮にカットマンへの送球が逸れた場合でも、その先にキャッチャーがいるので対応可能である

というのがその理由です。

レフトからの中継プレー

レフトオーバーの当たりを打たれた場合における基本的な動きは、以下の様になります。

まず、レフトとセンターは一目散にボールを追いかけます。セカンドは打球の状況を見て2塁ベースカバーまたは中継のフォローに入ります。サードは3塁での刺殺に備え3塁へ、場合によっては本塁送球のため中継の位置に入ります。ショートは中継としてある程度ボールを追いかけ、2塁または3塁へ送球するか、サードのカットに送球します。ライトはレフトからの2塁送球に備えたカバーに回り、ファーストは中継プレー全般の指示をします。そしてピッチャーは本塁カバーをします。

2面球場や中学生が使用するような広い球場の場合は、特にこのようなレフトオーバーの深い打球への対処が重要です。この場合は、最長でレフト・ショート・サード・キャッチャーという3回の中継になります(これ以上の中継が必要な場合は、ランニングホームランの可能性が高い)。実際の順番もこの順で並びますが、ランナーの足が遅い場合等で、ホームよりもサードの方が確実にアウトにできるような場合は、その状況を判断して臨機応変に対応することが必要です。

このプレーの場合、中継の内野手は半身(ボールが返球されてくる方向と並行)になって待ちます。右投げであれば右手を外野側、左投げであれば左手が外野側になる形で半身の体勢をとります。これは、中継の野手が捕った後、コンマ何秒かでも早く投げられるようにするための準備です。

そして、この場合はキャッチャーが一番全体を把握できることから、中継プレーではどの塁で刺すのかをしっかりとキャッチャーから指示を出す様に練習します。(状況によってはファーストが指示を出す場合もあります)

センターからの中継プレー

同様に、センター・セカンド(ショート)・ファースト・キャッチャーで一直線になります。バックホームの場合、ピッチャーはホームベースカバー(キャッチャーが逸らした場合のフォロー)に入るのがどの場合でも鉄則となります。

ライトからの中継プレー

これも同じく、ライト・セカンド・ファースト・キャッチャーで直線上に入ります。

ライトが浅く守っている場合は、ライト→セカンド→キャッチャーとファーストを割愛して返球する判断も必要です(この割愛する指示はキャッチャーが出します)。この時ファーストは、返球やキャッチャーの捕球に対して邪魔にならない様に避けることが必要です。

キャッチャーから「カット」と指示が出たら、ファーストがカットをします。キャッチャーから「ノー」と指示が出たらファーストはボールに触れません。ライトの肩(強さ、精度)についてはキャッチャーの頭の中に既にインプットされているので、ライトの捕球位置でおおよそのジャッジをするようにします。

この指示はタイミングが勝負なので、ファーストが捕って良いのか悪いのかの判断を出来るだけ早くできるように、練習の中で声だしも含めて重点的に鍛錬します。

まとめ

高校野球くらいになると、外野手からホームへの「ダイレクト返球」もしばしば見られますが、肩のできていない小学生にとって中継プレーの巧拙は、チームのディフェンス力を計る上で大きなウエイトを占めます。
「まさか」
とスタンドの観客から驚きの声が漏れるような、素晴らしい連係プレーが安定してできるように、我々指導者は日夜ノックバットを握っているのです。

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