選球眼に対する考え方と鍛える方法

top画像
記事の目次

“いいバッター”と呼ばれるためにはいくつかの要素がありますが、選球眼はその最たるものではないかと思います。

また、私が考えるヒットを打つための3条件は、“いい球”を“いいスイングで正確にアジャスト”して“野手のいないところに打つ”ことだと考えています。

中でも“いい球を打つ”ということは非常に重要です。クソボールに手を出して、打率が上がるはずありませんから。では“いい球”とは、一体どういう球なのでしょうか?

小学生にとっての“いい球”

ストライクゾーンは、打者の肩の上部とユニフォームのズボンの上部との中間点に引いた水平ラインを上限として、ヒザ頭の下部のラインを下限とする本塁上の空間である

と野球規則2.73で定められています。そしてこのゾーンは、バッターが構えた時の状態ではなく、打ちにいった時の姿勢によって決められます。簡単に言うと、“打ちに行った姿勢で、だいたい腋の下から膝あたりまでに来た球“のことをストライクと考えます。

なぜ“ストライクと考えます”というような弱気にも聞こえる説明になるかというと、そこには“審判”というある意味“絶対的存在”が介在するからです。ところが、この“絶対的存在”は非常に厄介で、時として気まぐれです。

まず“個性(くせ)”があります。“高目が好き”“低目が好き”“インコースが好き”“アウトコースが好き”など、その判定における“くせ”は様々です。

また、人間の下す判断である以上“間違い”が起きます。少年野球の審判は、地域ボランティアとして長年尽力してくださっている年配の方々の占める比率が特に高く、年齢からくる視力の衰えは顕著です。よってしばしば小学生はその理不尽で気まぐれな判定を受け入れることが出来ずに、マウンド上やバッターボックスで泣いて抗議することもあります。

このように、かなり“いい加減”な小学生のストライクゾーンですから、私自身、選球眼に対する考え方を変える必要があることに或る時期気付きました。

“ストライクを打つ”のではなく“好きな球を打つ”のです。小学生にとっては、“好きな球”が“いい球”なのです。

その為にはまず手始めに“自分の好きな球を決める”必要があり、ある意味その為にバッティング練習をします。自分の好きなコースがどこなのかを探し当てるまで、ひたすら打ち続けます。

小学生にとって身長や腕の長さ、太り具合によって打ちやすいコースは千差万別です。結果的にそれはボール球かもしれませんが、自分で“好きなコース”と決めたボールを打って、仮に結果が悪くても私は彼ら彼女らを怒りません。

「好きなコースを打って凡打したのはまだ練習が足りないからだな」と声をかけては、また練習に励むということの繰り返しです。小学生にとっての“いい球”というのはそういった類のものなのです

一般的な“いい球”

そうは言っても、小学生にとってヒットはなかなか打てるものではありません。仮に大好きなコースに“いい球”が来たとしても、“いいスイングで正確にアジャスト”できなかったり、“野手がたまたまいいところに守っていたり”したら、アウトになってしまうからです。

それらを総合的に考えて、“ボール球に手を出さない”というのが小学生の野球における勝利への近道と言われ続けています。フォアボールで出塁するのも、火の出るようなクリーンヒットで出塁するのも、“1塁に出塁する”という結果だけを見れば何も変わらないからです。であれば、チームをあげて出塁の可能性が高いフォアボールを狙うのが、勝てる監督の考え方です。

選球眼を鍛える練習

ということで、バントについての項でもお話しましたが、我がチームではバント練習で徹底的に選球眼を養います

ピッチャーから投げられるボールのコースや高低を見極める訓練は、非常に重要です。バント練習によって鍛えられた選球眼は、自分にとっての“いい球”を見極めることにも役立つばかりでなく、フォアボールでの出塁率も高め、結果的にチームの勝利に貢献することに繋がるのです。

まとめ

選球眼の重要性が、多少なりともお分かりいただけたでしょうか。ストライク・ボールを見極めるだけでなく、自分の好きなコースだけを打つために、まず選球眼が重要なのです。

また、フォアボールでの出塁がチームの勝率アップに繋がるという論理に基づけば、カウント的に2ストライクをとられているような“追い込まれた”場合には、巷で“くさい球”と呼ばれるストライクゾーン周辺に投じられた、“ストライク”“ボール”のどちらにも判定可能な球に対しても、見逃すのではなくきちんと対応することが非常に重要なのです。

“小学生の選球眼”を鍛えるには“動体視力”の向上だけで乗り越えられない様々な条件があることを、試合や練習を通して学んでいってください。

この記事をシェアする